ダメかなと思っても最後まであきらめない

2025年2級合格

専科 紺田朋子さん

苦手な部分は反復練習

貴金属装身具製作技能士2級の受験のきっかけは?

3級を受けて、それがすごく勉強になったから、2級にも挑戦しようと思いました。

昨年も受検しましたが、昨年は直前の講習から始めて、期間が2ヶ月くらいと短かったこともあり、練習も足りなくて落ちてしまいました。
今年は「あんまり早くやっても忘れちゃうから」と、数ヶ月か前から練習を始めました。
講習は前年受けていたので、今年は普段の授業の時に、練習しました。
たぶん15個くらい作ってると思います。

制作において難しかった点は?どのような練習をしましたか?

私は四角いところがすごく苦手でした。三角のペンダントの左側に、四角く二つ切り抜くところがあるのですが、あそこがなんかすごく苦手で、曲がっちゃうんですよ。
なので、とにかく反復練習をいっぱいやりました。去年先生に教えてもらった、この四角だけのところと丸だけのところを、真鍮の板で列にして切っていくという練習をたくさんやりました。
斜めの合わせや、裏をはつる作業は意外と得意でした。

サイズが一番大事

 試験当日はどうでしたか?

失敗いっぱいしましたので、絶対ダメだと思っていました。練習では結構綺麗に早く作れるようになっていたのですが、本番はいっぱいやらかしてしまってしまいました。
ロウ付けの後、ちょっとずらしてしまって、やり直そうと思って切りなおしたり。その後の作業でも、穴あけのところにロウが埋まったり。「うわーやってしまったー」と思って、仕方ないから細いドリルで穴を開けたりもしました。
そんなトラブルの中でも、今回サイズだけをすごいきっちりとりました。他がちょっといっぱいやらかしちゃったから、せめてその指定のサイズをコンマ1以内に収めるように、なるべくサイズを最後に合わせました。サイズは一番大事ですから、そこが良かったので合格できたのかなと思います。

練習や試験を通じて、製作作業の意識やスキル面で何か変化はありましたか?

ありました。まっすぐ切るのとかはそんなに得意じゃなかったのですが、気がついたらすごくまっすぐ切れるようになっていました。
やっぱりやったらやっただけ、ちょっとずつ上手くはなっていくのだなと感じました。

今後の抱負と後輩へのエール

2級合格を、今後の制作や仕事にどのように活かしていきたいですか?

私は作りの職人ではなく、販売とかの仕事で、御徒町の宝石屋で働いているのですが 、自分でいずれ制作をやりたいなと思っていて、その技術面の箔がつくかもっていうのもあります。

職人の仕事をやってないので、なにも持ってないよりは「2級持ってますよ」っていうと何かの目安になるような感じですね。

1級を受験する予定はありますか?

あります!もう練習始めてます。来年受ける予定です。

次に試験を受ける人に何かアドバイスはありますか?

数たくさんいっぱい練習することですね。あとは、サイズの方が重要なのかなって思いました。綺麗に作るより、サイズを正しく重視してください。

それと、先生に言ってもらって助かったのが、細かいことを忘れないように気をつけること。例えば、四角いところの裏をちょっと削んなきゃいけなかったのを、私はすっかり忘れていたので。

そして失敗があっても諦めないことも大事ですね。

ダメかなと思っても意外と私も今回合格できたので、当日もやっぱり最後まで諦めない。やれるだけやってみると良いと思います。