試行錯誤の末に掴んだ「精密なものづくり」の意識
2025年2級合格
専科 鈴木奈緒子さん

時間内に仕上げまでたどり着く
貴金属装身具製作技能士2級の受験のきっかけは?
総合科に在学中に3級を取得し、その後、更なるレベルアップを目指し2級の受験を決めました。
3級合格は2018年頃で、今回は問題改正後の受験を含め、通算5回目の挑戦となりました。
どれくらい練習しましたか?
4月頃に申し込んでから約4ヶ月間、週に1回のペースで学校に通い練習を重ねました。
具体的な作品数は数えていませんが、通算ではかなりの数ではないかと思われます。
制作において最も難しかった点は何ですか?
採点の前提となる「時間内に仕上げまでたどり着く」ことでした。とにかく制限時間内にすべての工程を完了させることに苦心しました。
鈴木さんなりの練習方法があれば教えてください。
タイムテーブルを詳細に作成し、時間配分を厳守することが非常に重要です。
決められた時間内でどの工程を何分で実施するかを細かく決めておくことで、焦らずに取り組めるようになります。
寸法を意識して守りより精密に作る
試験当日はどうでしたか?
緊張は避けられないため、「どうなっても終わったら美味しいものを食べよう」と、終了後のことを考えてリラックスすることを意識しました。
通算5回目の受験であったため、初回時よりは要領を理解しており、落ち着いて臨むことができました。
会場の横浜校はアットホームな雰囲気で、教室も落ち着いており、集中しやすかったです。
試験に臨むにあたり、気をつけた方がいいことやアドバイスはありますか?
体調管理と怪我の予防は徹底すべきです。
特に指の怪我は致命的となり得るため、細心の注意を払う必要があります。
練習や試験を通じて、製作作業の意識やスキル面で何か変化はありましたか?
自由な制作から、寸法を意識して守り、より精密に作るという意識に変わりました。
精密なものづくりは難しいものの、取り組んだことで技術的なレベルが上がったことを実感しています。
今後の抱負と後輩へのエール
2級合格を、今後の制作や仕事にどのように活かしていきたいですか?
現在はジュエリーの仕事には就いていませんが、趣味の制作において、今回の経験を活かし、より精密なものづくりを目指したいと考えています。
1級については全く目に入っていませんでしたが、実務経験が必要となるため、もし機会があれば挑戦したいです。
次に試験を受ける人に何かアドバイスはありますか?
一つのものを突き詰めていく中で、自分にとって最適な方法は何なのか、色々な道具や資料を活用して試行錯誤することが大切です。
検定という世界に入っていくことは、大変な面もありながら、新しい発見や楽しさもありました。